発達障害を理由に仕事で配慮してもらう方法

仕事

前回の記事で、発達障害のテスト結果を頂いたことについて触れました。 それにより私は発達障害の診断書を頂くことができました。 この記事では、発達障害の診断書を会社に持参し、勤務時間の短縮化と業務量の負担軽減をお願いしたので、その経験談と個人的に感じた交渉のコツを書いていきたいと思います。  

この記事のポイント

・周囲へ発達障害を理由としたお願いをすることを遠慮してはいけない
・診断書と相談相手は重要
・自己理解も重要
・私が交渉してみた結果を公開
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(はじめに)周囲へお願いすることを遠慮してはいけない

まず初めに言いたいことは、会社内の人にお願いするのが申し訳ない、自分が発達障害だということを伝えるのが恥ずかしいと思ってはいけないということです。

おそらく、発達障害の診断を受けに行ったということは、自分のその特性が原因で苦労していたのだと思います。
そんな背景がある中で、診断書をもらったにもかかわらず、会社の人に打ち明け自分の要望を伝えないのは、ただの「問題の先送り」だと思うのです。
伝えなければ自分の苦しさは軽くならないですし、相手も障害だなんて想像できないので相手がイライラする原因にもなります。

発達障害を打ち明けひどい仕打ちを受けたら、その会社はその程度の会社だったということです。
とにかく、伝えなければ状況は何も変わりません。
自分の苦痛を軽くするためにも、相手にフラストレーションを感じさせないためにも、私は伝えるべきだと思うのです。

【ステップ0】診断書に困りごとを解消するべきと書いてもらう

個人的に診断書の力はかなりのものだと思っています。
今あなたが職場で困っていることが具体的にわかっているなら、その困りごとが起きないように周囲にも協力してもらえるような内容で診断書を書いてもらうのがよいと思います。
診断書の内容について医師に納得してもらえない可能性があるなら、今の自分の症状を少し大げさに伝える準備をしておいてください。
結局、苦しいか苦しくないかを決めるのは自分自身なので、医師としても深く突っ込むことはできないでしょう。(病院選びも大切です。

例えば私の場合は、
毎日の仕事で、だいたい6時間働いていると頭痛が始まり、8時間勤務のうち最後の2時間は仕事にならなかったので、診断書には「時短勤務が必要である」と書いていただきました。

ちなみに診断書の発行は診察代とは別でお金が必要で、3000円~6000円ほどかかります。
私の場合は3000円でした。

 

【ステップ1】管理職の人たちの上下関係と業務内容を理解する

ステップ1から難しいことを言ってしまい申し訳ないのですが、管理職同士の関係を理解することは大切だと感じました。

上下関係と業務内容を理解するというのは、簡単に言うと、

自分の仕事の割り振りを決め自分を管理している人は、社内でどのポジションなのかを把握し、その人より上のポジションでその人のことを直接管理しているのはだれなのかを調べる

ということです。

私の場合でいうと、仕事の割り振りを決め私を管理している人は課長で、その課長を管理している人は部長です。
課長を部長が管理するのは当然ですが、その関係性を理解することは、今回においてかなり重要だと思うのです。

【ステップ2】ある上司限定で発達障害を打ち明ける

(これ以降、自分を管理している上司をA上司、そのA上司を管理する上司をB上司とします。長いので…)
A上司とB上司を特定できれば、一度A上司がいないところでB上司に話をしてみてください。
そして、A上司に「時短勤務」や「業務量軽減」をお願いするときにB上司にも同席してもらい説得の手助けをしてもらえるよう、B上司にお願いしてください。

本来、こういう大切な話は下から順に話を通すべきですが、それより上の地位のB上司に理解をもらったうえでその上司の助けを借りながら、自分の仕事を管理するA上司に話をする方が、自分の要望を聞いてもらいやすいと思いました。

しかし、本来の話の通し方とは違うため、失礼に当たらないように、A上司を飛ばした言い訳を何か考えておきましょう。(発達障害で悩んでいたところでちょうどB上司を見かけた。とか…)

B上司に相談するとき気を付けたいことは、その人が発達障害に理解があるかです。
判別しにくい場合は、いきなり人事部に伝えてもよいかもしれません。

【ステップ3】上司に打ち明け、お願いするために必要なものをそろえる

A上司に、発達障害という理由で何かお願いをするとき、私が必要だと考えているものは、

  • 診断書
  • 発達障害を説明する資料
  • 自分の発達障害の特徴の整理

です。

診断書は上で書いた通りで、かなり重要です。説得力が大きく変わってくるため、必ず作ってもらってもらってください。

次に、「発達障害を説明する資料」についてです。
資料というと大げさで用意するのが大変そうと感じるかもしれませんが、どこかのホームページを印刷してくるだけでいいと思います。
自分自身が「わかりやすい」と思ったホームページをそのまま印刷してもよいと思います。また、ホームページによっては一部分の記述で自分の症状とは真逆のことが書いてあり、自分が説明するとき誤解が生まれる可能性があるかもしれないと感じた場合には、必要なところだけ抜き出してWordやGoogle Documentなどに張り付けて印刷するのもありだと思います。

最後に、「自分の発達障害の特徴の整理」についてです。
これは、印刷した資料にそって自分の困っていることを説明するときに重要になってきます。
自分の困りごとと、一般的に知られている発達障害の特徴にどういう関連性があるのかを、自分自身が理解・把握していなければ、相手には伝わりません。
自分が深く理解しているからこそ、説明にも説得力が生まれてきます。
具体的には、仕事中のオフィス環境がうるさいものであれば、「発達障害の感覚過敏による影響で、うるさい環境だと集中できない」などと関連付けるのが1つの方法だと思います。

この3点は説得の上でとても大切なことになってくるので、妥協せずに完成させてください。
説得が成功すれば、仕事が楽になると思えば、この時の苦労なんてたいしたことないでしょう。

私が実際にやってみた結果とそのとき感じたこと

私は、A上司に「勤務時間を6時間に変更」と「業務量を軽くすること」をお願いするため、これまで書いてきたステップを踏み、相談を行いました。

結果としてはどちらのお願いも了承してもらえました。
これにより、今までは毎日のように仕事中に頭痛に悩まされていましたが、それがほとんど起こることがなくなり、快適に仕事をすることができるようになりました。

今回のことを通して感じたことは、「発達障害」は強い味方にもなるし、時には相手を不快にするものにもなるということです。
お願いは、私のようにすべて聞き入れてくれることは少なくても、よほどのブラック企業でない限りはある程度配慮してくれるようになると思います。それはやはり私たちが「発達障害であるから」だと思います。
「障害」と伝えると、それ以降、多くの人は私たちに強く出ることがなくなると思います。
何かを強要したりして、私たちが倒れたり、パワハラだと騒がれたりする可能性を恐れているといいう面があると思います。
しかし、こうだからと言って、私たちは自分勝手にふるまうべきではありません。むしろ、今まで以上に気を使うべきだと思います。
周囲にストレスを感じさせないように、私たちは私たちなりに、周囲を配慮し、仕事に対してできる範囲で真剣に向き合うべきです。
無理をする必要はありませんが、お互いに配慮し合いバランスの取れた職場を作っていくことが重要だと感じます。

まとめ

この記事のまとめは以下の通り!

  • 周囲からの配慮のお願いを遠慮しない
  • 診断書は必ず用意する
  • まずは特定の人に相談して、次に直属の上司にお願いをする
  • お願いをするときは説明をうまくできるようにする

発達障害だと、人間関係が苦手だったり、自分の意見をまとめるのが苦手だったりすることが多いので今回書いたことは難しいことかもしれません。
しかし、私たちの心身の健康に関わることなので、必死で頑張ってもらいたいです。
1人で相談を持ち掛けたり、頭を整理することが難しいなら、仲のいい友達に手伝ってもらうのもよいと思います。
頑張ってください!

 

コメント

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